ドローン資格/目視外飛行とその資格取得について

ドローン免許・資格

目視外飛行とはドローン本体を見ないで操縦する飛行方法です。

⑴プロポに付けたスマホやタブレットを見ながらの操縦
⑵ゴーグルタイプを付けてゴーグル内の映像を見ながらの操縦
⑶遠距離飛行によって機体が目で確認できない操縦
⑷機体が建物・構造物・山等の死角に入り機体を目視できない操縦

こういった機体を目で追えない状況の飛行方法を目視外飛行といいます。

ここでは、ドローンの目視外飛行について次の内容で説明します。

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ドローンの目視外飛行の要件

 

目視外飛行には、補助者ありの目視外飛行と補助者なしの目視外飛行があります。

国が示している目視外飛行の要件が次の内容です。

補助者ありのドローン目視外飛行

機体の基準

・自動操縦システムを装備し、機体のカメラ等で機外の様子を監視できること。

・地上において無人航空機の位置・異常の有無を把握できること。

(不具合発生時に不時着した場合を含む。)

・電波断絶等の不具合発生時に危機回避機能※が正常に作動すること。

※自動帰還機能、電波が復帰するまで空中で位置を維持する機能等のフェールセーフ機能。

 

操縦技量

・モニターを見ながら、遠隔操作により、意図した飛行経路を維持しながら飛行でき、経路周辺において安全に着陸できること。

・必要な能力を有していない場合には、関係者の管理下にあって第三者が入らないように措置された場所において目視外飛行の訓練を行うこと。

 

安全確保の体制

・飛行させようとする経路及びその周辺を事前に確認し、適切な飛行経路を特定すること。

・飛行経路全体を見渡せる位置に、無人航空機の飛行状況及び周辺の気象状

況の変化等を常に監視できる補助者を配置し、補助者は操縦者が安全に飛行できるよう必要な助言を行うこと。

ただし、飛行経路の直下及びその周辺に第三者が存在している蓋然性が低いと認められる場合※はこの限りでない。

※(これまでの実績例)活動中の火山の火口付近、陸地から離れた海上 等

 

補助者の役割

第三者の立入管理

飛行経路の直下及びその周辺を常に監視し、第三者(自動車、鉄道等を含む。)が近付いた場合には、第三者又は無人航空機を飛行させる者(以下「操縦者等」という。)に注意喚起を行い、第三者への衝突を回避させること。

有人機等の監視

飛行経路周辺に有人機等がいないことを監視し、有人機等を確認した場合には操縦者等に助言し、有人機等への衝突を回避させること。

自機の監視

飛行中の機体の飛行状況(挙動、計画上の飛行経路とのずれ、不具合発生の有無等)を常に監視し、継続的に安全運航を行うために必要な情報を適宜操縦者等に対し助言すること。

自機の周辺の気象状況の監視

飛行中の自機の周辺の気象状況の変化を常に監視し、安全運航に必要な情報を操縦者等に対し適宜助言すること。

補助者なしのドローン目視外飛行

法改正では「一等免許に係る有人地帯の補助者なし目視外飛行」が位置づけられています。

これは、従前からの目視外飛行の要件となっている「補助者の役割」を完全に代替することが困難なことから、当面は、飛行場所や使用する機体について当面の要件が付されました。

(当面の要件)

現行の技術レベルでは補助者の役割を機上装置や地上設備等で完全に代替できないため当面は以下の条件を付加する。

○飛行場所は第三者が立ち入る可能性の低い場所(山、海水域、河川・湖沼、森林等)を選定すること。

○飛行高度は、有人航空機が通常飛行しない150m未満でかつ制限表面未満であること。

○使用する機体は想定される運用で十分な飛行実績を有すること。

(その他)

○不測の事態が発生した場合に備え、着陸・着水できる場所を予め選定するとともに、緊急時の実施手順を定めていること。

○飛行前に、飛行経路又はその周辺が適切に安全対策を講じることができる場所であることを現場確認すること。

また、運航にあたっては、当該要件に関わらず、運航者自らが飛行方法に応じたリスクを分析し安全対策を講じること。

要するに、当面は山、海水域、河川・湖沼、森林等の第三者が立ち入る可能性が低い場所や飛行高度は150m未満でかつ制限表面未満の高さ以内で、十分な飛行実績がある機体を使うこととなっています。

[情報元]
無人航空機の目視外飛行に関する要件 概要
無人航空機の目視外飛行に関する要件 本文

 

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ドローン目視外飛行資格について

 

ドローン目視外飛行資格取得の技量

 

ドローン目視外飛行は、機影を直接見ながらの操縦ではありません。

プロポ等の画面を見ながら機体を自由自在に操れてはじめて、ドローン目視外飛行資格を考えることになります。

この自由自在に操縦できるまで訓練をする必要があります。

 

では、どのような訓練をすればいいのか。

その方法は、国土交通省の「無人航空機 飛行マニュアル」に示されています。

また、ドローン目視外飛行資格を取得するには、この飛行マニュアルの沿ったカリキュラムを組んでいるスクールで受講・合格しなければなりません。

 

ここからは、「ドローン目視外飛行資格」の取得要件となるマニュアルの内容で目視外飛行の訓練に関する部分を挙げました。

 

国が定めるルールですのでこの内容がクリアできるように日々練習を行うことになります。

 

また、ドローン目視外飛行資格を取得するには後述する限定認証をしている管理団体で受講する必要があります。

(受講できる管理団体の探し方も合わせてご覧ください)

 

目視外飛行を認めてもらうには次のことができなくてはなりません。

 

目視外飛行における操縦練習

(練習場所)

まず、資格がないのにどこで飛ばす練習をすればいいのか!

練習場所は、訓練のために許可等を受けた場所又は屋内や許可等が不要な場所で練習を行います。

(基本練習内容)

プロポの操作に慣れるため、下図の内容の操作が容易にできるようになるまで 10時間以上の操縦練習を実施する。

⑴ 基本的な操縦技量

項目 内容
離着陸 操縦者から3m離れた位置で、3mの高さまで離陸し、指定の範囲内に着陸すること。
この飛行を5回連続して安定して行うことができること。
ホバリング 飛行させる者の目線の高さにおいて、一定時間の間、ホバリングにより指定された範囲内(半径1mの範囲内)にとどまることができること。
左右方向の移動 指定された離陸地点から、左右方向に20m離れた着陸地点に移動し、着陸することができること。
この飛行を5回連続して安定して行うことができること。
前後方向の移動 指定された離陸地点から、前後方向に20m離れた着陸地点に移動し、着陸することができること。
この飛行を5回連続して安定して行うことができること。
水平面内での飛行 一定の高さを維持したまま、指定された地点を順番に移動することができること。
この飛行を5回連続して安定して行うことができること。

基本的な操縦技能の習得要件となります、練習あるのみです。

 

(実務練習内容)

この訓練を終えたら次のステップ(業務で使える操縦技量)に上げて訓練をします。

この訓練が終わって合格すればドローン目視外飛行資格の限定証明書が発行されます。

⑵ 業務を実施するために必要な操縦技量

項目 内容
対面飛行 対面飛行により、左右方向の移動、前後方向の移動、水平面内での飛行を円滑に実施できるようにすること。
飛行の組合 操縦者から10m離れた地点で、水平飛行と上昇・下降を組み合わせて飛行を5回連続して安定して行うことができること。
8の字飛行 8の字飛行 8の字飛行を5回連続して安定して行うことができること。

業務としての技量要件ですので練度をあげてビジネスに結び付けましょう!

[情報元]
無人航空機 飛行マニュアル – 国土交通省

 

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ドローン目視外飛行資格講習団体の見つけ方

国土交通省から認定された管理団体の一覧に表示されていますので活用しましょう。

下図の  の列が技能認証に含む飛行形態です。

 

掲載されてる89団体の内、目視外飛行の認証ができる団体は86団体です。

ほとんどの団体がドローン目視外飛行資格を認証できる講習を行っていますので、あなたに最適なスクールを探し出してください。

航空局ホームページに掲載されている講習団体を管理する団体(89団体)より

※■該当 □非該当

図内の「技能認証に含む飛行形態」の部分が各団体・スクールが認証するとしている飛行内容です。

ただし、すべてのスクールが、届出している認証できる飛行形態の講習技術を有している(講習している)とは限りません。

各スクールの資料や問い合わせが必要です。

また、本記載データは執筆時の内容ですので合わせてご確認ください。

 

以上、ドローン目視外飛行資格の要件・訓練方法・受講先を説明しました。

最後までご覧いただきありがとうございまし

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